得意を発揮しあえる場でハッピーに

今は9月、長野県は朝晩が涼しくなり、秋の気配が感じられる季節となりました。8月の酷暑が懐かしいです。今日はそんな酷暑真っ只中だった小学校の夏休みの話を私(赤羽未来子)がコラムでおとどけさせていただきます。

子供たち主導の

私が住む地域では、社会福祉協議会が地域のボランティアのみなさんと協力して「こども広場」という、小学生が集まって遊んだり勉強したりできる場を、夏休み中に数日間提供してくれます。1日子どもを預かってくれるので、親としては大変ありがたい場所です。小学3年生になる私の息子も1年生の時からお世話になっています。そして私自身も、昨年からボランティアとして、できる範囲で参加しています。

始まって10年ほどになるそうですが、当初は大人が色々なイベントを企画してそれを子どもたちが楽しむ形式だったそうです。しかし昨年から子どもたちから有志を募り、「子どもたちの、子どもたちによる、子どもたちのための企画」が始まりました。この企画には4~6年生の有志が集まります。高学年だから“やらなきゃいけない”わけではありません。有志のメンバーは放課後に集まってみんなで話し合いながら企画を考え、準備をし、当日の運営を担当します。この企画から運営までを通じて、子どもたちの個性が発揮されます。立案が得意な子、ものづくりなどの準備をするのが得意な子、そして、実際に運営するのが得意な子。一人では難しいかもしれないけど、みんなで集まって、それぞれの“得意”を発揮するから大人が思いつかないような発想が生まれ、「そんなこと可能なのか?」と思うことも練りこんで実現させます。もう一つ大切なのが、この企画の有志に入っていない上級生です。当日は1~6年生までが複数のグループに分かれて行動するのですが、上級生はこのグループの班長に任命されます。その子たちは企画の参加者として、下級生の先頭に立ち企画を盛り上げます。有志のメンバーがどんなによい企画を作っても、先導して参加してくれる人がいなければ、「せっかく頑張ったのに…」と悲しい思いをすることになりかねませんよね。

得意探し

「適材適所」これって、社会も同じ構造ではないですか?私たちにはそれぞれ得意分野があります。企画立案が得意な人。その企画を実現できるように事務的にサポートするのが得意な人や物品制作が得意な人。実際に運営するのが得意な人。そして場を盛り上げるのが得意なサポーター的な人。どの役割も企画を成功させるためには欠かせません。実際の社会では、強制的に役割が回ってきたり、得意でないことを任されたりすることがあります。すると上手くいかず「何もできない」「役に立たない」などと批判されることもありがちです。もしかしたらただ適材適所でないだけかもしれません。自分らしく自分の人生のハンドルを握って生きていくためにも自分が活きる場所、活躍できる場所を知っておくというのは大切ですね。一人ひとりが自分の「得意」を把握し、それを発揮できる環境を与えられれば、効率的に優れたものが生み出せるはずです。そのためにも自分や相手の「得意」が発揮できる場所を知っていること、わかろうとしてあげることがハッピー(幸福度・充実度)が増えていく第一歩だとおもいます。

あなたの得意・適材適所はどんなところ・どんな場面ですか?

コーチングのプロセスの中の一つにも自分の「得意」を探す方法の一つとして過去を振り返ったり、苦手なことや短所に目を向けてみるという事があります。得意を探すのに苦手や短所に?と思われるかもしれせん。自分の人生を振り返る(よく棚卸しと言ったりします)ことで、自分の特徴が見えてきます。その中にはあまり思い出したくないなという出来事があるかもしれません。自分の悪いところ、短所が出ちゃったな、そんなことを振り返るのは少しだけ勇気がいります。ただ短所の裏側には長所が必ず隠れています。

  • やり方が少しだけ違っただけかもしれない
  • 結果が望ましくなかっただけで実は途中までは自分らしくイキイキやれていた
  • 望ましくない結果だと思っていたけど見方を変えれば手に入ったものがあった
  • あの時自分の別の持ち味を使えていたらもしかしたらうまくいっていたかもしれない
  • 自分が目を向けたくないことと向き合うことで、実は自分の良い所に気づけたりするのです。

    コーチを付けてコーチングをする理由の一つとして、「相手がいる方が自分と向き合いやすい」ということをお伝えしています。自分を振り返るとき、話したり、書いてみたり、相手に伝えるように整理していくと実は自分自身でも見えなかったことが見えてくるという事が実際にやってみるとわかります。「こういう話をするつもりではなかったけれど、話が少しそれたことで自分の気が付かなかった一面が見えてくる。」そんな体験です。得意は人を介して自分と向き合うこんなところから見つけていくことができます。

    作る・参加するからの芽生え

    子どもの話に戻ると、この企画を始めたことによって、今までは「やってもらう」立場だった子どもたちが、「自分たちで作る・参加する」という意識が芽生えるようになったそうです。そして、上級生の姿をみた下級生たちが、「今度は自分が企画を作りたい」と有志を希望する、よい循環を生んでくれると期待しています。ちなみに、ボランティアには大人だけでなく、小学生時代に参加していた中学生が「自分が楽しかったから、今度は自分たちが楽しませたい」と参加してくれているんですよ!
    夏休みのほんの数日の出来事ですが、子どもたちが自分の得意に気付ける期間。また来年、どんな子たちがどんな企画を用意してくれるのか、今から楽しみです。

    この記事を書いたインストラクター

    赤羽未来子(インストラクター紹介ページへ)

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