働き方改革にコーチング! vol.1

大中小、規模・業種を問わず様々な企業で働き方改革の取り組みが動き出しています。皆さんの周りでは何か変化はありますでしょうか?
わたし、福盛二郎はコーチングアカデミーのインストラクターとあわせて、企業へ働き方改革を導入・サポートを実施するワークライフバランスコンサルタントもやっております。働き方改革を企業に取り入れていくにあたって、コーチングアカデミーのコーチングの考え方はとても効果的です。働き方改革にコーチングと題してコラムを数回に分けてお伝えしたいと思います。

働き方改革は従業員に優しい?

働き方改革と聞くと、「残業の削減」「有休所得率の向上」「年間休日の増加」や勤務地を限定しない「テレワーク」の導入や転勤のない現地採用、一見労働者にとてもやさしい施策がたくさん聞こえてきます。働き手の多くはこれに喜びを感じ、一方で経営層の中にはこれまで以上に従業員に配慮を重ねる必要があると正直少し困惑している方もいるかもしれないですね。

そもそも、企業として働き方改革の目指すところは何なのでしょうか?

人口減少社会に伴い働き手、特に若手が減り、これまで活用しきれていなかった労働力をきちんと確保して、会社の業績を保ち、上げる、そのためにこれまでの働き方を大きく見直して生産性をあげていくココが一つのポイントです。「残業の削減」「有休所得率の向上」「テレワーク」・・・これらはそれを実現するための策になります。見方を変えてみると、今までよりも短い時間や場所の自由度が上がる(近くにいるとは限らない)中で、今までと同じかそれ以上の成果を上げていく必要があるということ。働き方改革って実はやさしくないんじゃない?って思ったあなた。
「結構鋭いです。」

働き方改革は企業にも個人にも働き方の自由度を高めて行くための努力や改善が日々必要になってきます。人によっては今までのほうが良かったと思う人も出てくるのかなと思います。また、限られた時間の中でやり切るということは大切なものの、生産性向上!効率化!と追い立てられているようで窮屈かもしれません。「人がいないから、女性を活用するぞ!高齢者ももっと働いてもらおう!」こんな風にメッセージが届いていたとしたら「働き方改革」ってワクワクしないですよね!

組織に必要な関係性の質

生産性向上や効率化、もっと言えば企業の業績アップはとても重要な事です。ではそれを「ワクワク」しながらやっていく方法はないものか?先日あった事例を交えながらお伝えできたらと思います。

ある会社に働き方改革のコンサルティングでお邪魔した時のことです。入口にいつも企業さんのマスコットのようなものがおいてあるのですが、時は12月、マスコットが赤いサンタの帽子をかぶっているではありませんか。いつもご挨拶をする受付で取り次いでくれる人に

わたし「帽子かぶってますね!」とご挨拶も合わせて話しかけました。
すると、
その人が
「それ私がやったんです。クリスマスですから」と少し照れくさそうにちょっとうれしそうに笑顔で話してくれました。

別の会社にお邪魔した時、普段コンサルテーションで使っているのと同じように付箋やペンのセットが会議室の端においてありました。
わたし、「これ、自社で用意することにしたんですか?」
担当の人が「この会議のやり方、いいなと思って他の会議にも取り入れようとしてせっかくだから揃えてみました」と楽しそうに話してくれました。
わたし、「いいですね!ほかの会議にもこのやり方取り入れてくれて私もうれしいです!」

この2つの事例の共通点はなんでしょうか?
ポイントは2つ。

  1. 変化に気づく
  2. 気づいたものを言葉にして伝える
  3. たったこれだけ。

これが働き方改革を「ワクワク」させるコツだと私は考えています。「生産性向上」、「効率化」ともすると、たわいもない会話は余計な時間とみなされ削り殺伐としてしまうかもしれません。マスコットが帽子をかぶってもマスコットは仕事をしてくれるわけではありませんから直接的な効率化にはなりません。でも、その人はどんな思いでそのことをしたのでしょうか?「クリスマスですから」の言葉の裏には、日々一緒に働く仲間が少しでも職場を居心地よく思えてもらえたら、そんな気持ちがあるのではないでしょうか?そんな風に思えたら、その仲間のことが今より大切に思えませんか?

働き方改革の行動が結果につながり良いサイクルを回すには、「関係性の質をあげる」ということがあります。
下の絵を見てもらうとわかりやすいかと思います。

結果を求めて行動を変えても、行動を変えるための思考(考え方)の方法を変えても、そのためのコミュニケーションのスキルをあげても、実はそれだけでは足りないのです。コミュニケーションの質を上げ、考え方を変え、行動を変え、結果を変えていくための根っこには、職場の人間関係の質が高まっている必要があります。

人間関係の質が高まっている状態は、信頼関係が高まっていたり、その場への居心地感や所属感が上がっている状態です。では、それを作り出すためにできることは?それこそが1.変化に気づく→2.気づいたものを言葉にして伝えるということです。働き方改革のポイントの一つは小さく回して行動と結果を継続的に作っていくこと。ですが、その小さい行動の結果が大きく実るとは限りません。とっても小さな変化、緩やかな変化のことのほうが多いです。それらが積み重なり、効率化、生産性向上、業績アップとなります。その小さな変化をお互いが見つけてあげること、言葉にしてあげること、これがお互いの仕事に興味関心を持つことになります。組織に必要は「横の人は何をしている?」が分かって「協業意識」が高まります。こうして関係性の質が高まれば、会話が増えます。会話が増えて初めてコミュニケーションの質、スキルの部分が効果を発揮します。そのうえで思考の質が役立ち、行動も活性化して結果を作ります。
良い雰囲気で結果が作れれば、またこの職場で頑張りたいと思えます。もっといろいろやってみたいと思えます。

関係性の質を起点にグルグルと好循環が回っていくことがイメージできるでしょうか?

わたしが「やってもよい」と思えるために

職場の人が大きく入れ替わり、いわゆる「新しい風」が入ってくることで雰囲気や価値観が変わることがあります。ただそれは大きな組織であるからこそできること。小さな組織ではほとんどいつも同じ人。同じ人で仕事をするから意識しないと仕事の内容や基準(どのぐらいのレベルでやればいいか)も変わっていきません。ただ、人は日々何かを見聞きして学んでいて成長をしていますので何かしらの変化を起こします。結果だけ見ると小さな変化なのですが、その変化を起こした人は実はすごく勇気をもってやった、努力して作った結果かもしれません。

  • 変化に気づいてみましょう。
  • あなたの目に入ってくる景色でいつもと違うものは何ですか?
  • 飛び交っている言葉(口癖や単語)は前向きなものになっていませんか?
  • 電話応対の仕方は?メールの書き方は?方資料の作り方は?
  • 職場をよくするために仲間がしたと思える行動を見つけてみませんか?そしてそれを言葉に伝えてみてください。
    その言葉を伝えられた人は「やってよかった」と必ず思います。「やってよかった」は「私がやってもよいんだ」と思い、必ず次の改善を作ってくれます。あなたの組織のワクワクする働き方改革の一助となればと思います。

    この記事を書いたインストラクター

    福盛二郎(インストラクター紹介ページへ)

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