仲間と成功するための2つのポイント
今年は「平成最後の○○」という言葉をよく聴きますが、みなさんは平成最後の夏をどのように過ごされましたか?わたし(鈴木優子)は仲間たちと、平成最後の8月26日にコーチングアカデミー諏訪校がある諏訪湖畔で開催したICA国際コーチ協会全国大会(以後、全国大会と略す)の準備と運営に走り抜けた夏になりました。
この全国大会は、長野県内のコーチングアカデミー諏訪校・塩尻校・長野校はもちろんですが、全国にあるコーチングアカデミー各校や同じ協会に属する他校から、インストラクターだけではなく現役生徒さんや卒業生も駆け付け、年に一度集まり語り合い学び合うという趣旨の交流会です。ちょうどコーチングアカデミー諏訪校が開校した2015年に第1回が松本市で開催され、その後2016年名古屋、2017年東京を経て、今年4回目の開催が満を持して諏訪市で開催!
ということで、わたしは超張り切り10か月前から日程を決め5か月前から本格準備を始めました。
もちろん、わたし一人で準備から運営したわけではありません。形の上ではコーチングアカデミー諏訪校校長の土橋が隊長、わたしが副隊長にはなりましたが、長野エリアの全インストラクターと生徒さん&卒業生有志のみなさんと「盛り上げ隊」となり、当日参加できる人もできない人も力を合わせて準備・運営を進めました。全国大会当日は、全国から本当にたくさんの仲間が集い、昼から夜までたくさんの笑顔と出会うことができ、大盛況のうちに大成功!な一日となりました。特にいつも以上に御家族連れでの参加も多く、直前まで知らない同士の子供たちがあっという間に仲良くなる様子は、見ていて本当に微笑ましく嬉しいものでした。
※クリックで拡大
2つのポイント
コーチングアカデミーで伝えているコーチングは、仕事、子育て、パートナーとの関係、様々な人間関係、自分自身の成長と日常の様々な場面で使ってもらえると授業で伝えています。そんな楽しい全国大会の「大盛況のうちに大成功」につながった大きなポイントがいくつか、コーチングアカデミーの学びの中にあったなっと感じています。そのポイントの中でも特に大きなものは、以下の2つです。
- 目的を明確にし共有する
- 各自の個性を大切にする
いずれも、コーチングアカデミーの学びの中ではカリキュラムの様々な段階(目的は基礎3/実践2、個性は実践3/体得3)で、何回も学びを深めるテーマです。(コーチングアカデミーのカリキュラムはこちら)
私自身、今回の全国大会準備も当日もこの2つにかなり意識の重点を置き、各々が自分のできることをできる範囲でそれぞれ行える環境を整えた効果もあり、ご参加の皆さんも運営側の私たちも共に心から楽しめたように感じています。一つ一つのポイントを、わたしの視点からもう少し掘り下げてみます。
【目的を明確にし共有する】
目的を明確にする・・・と一言で言うと「そんなのあたりまえ」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、何か物事を決めたり進めたりする時、つい人は
など事例や事柄に意識が向いてしまい、
ということばかりを話し合いの中で取り上げたり、頭の中でぐるぐる考えたりすることがよくあるように感じています。(今回のようなイベント運営はもちろん、コーチングセッションなどで、クライアント様のお話をうかがう時にもよくあるな~と感じます。)今回の全国大会は準備最初の段階で「全国大会開催の目的」を出し合い、今回の「テーマ」を考えました。いろいろな案が出ましたが、せっかく諏訪湖畔の会場に全国のメンバーが集まるのだから・・・と検討し、決まったテーマは「信州をあじわいつくす‘スワ’ンダフルな一日を!」(スワンダフルは「なんて素敵な!」という意味です。)。このテーマを参加者募集のチラシや広報記事でも必ず明記したことで「なんのためにこの全国大会を行うのか?」を運営メンバーで共有でき、その後の準備もスムーズにできました。
たとえば、
そしてその先には「なんて素敵な一日だったんだろう!を感じたい」という共通の目的があるので、どうすればそこに近づけるのか各自で考え準備を進めることができるのです。(盛り上げ隊一人ひとりの「その人ならでは」のおもてなしを細やかに準備し、スムーズに運営することができました。)
結果として13:00~21:00までの長時間にわたる全国大会というイベントを、昼の部と夜の部に分けそれぞれチームを組んで準備したにもかかわらず、さらには「盛り上げ隊」総勢20名近いメンバーがいたにもかかわらず、実際に対面(リアル)で全員集合したのは当日のみ!当日までは個別の準備と、zoomというインターネット上で行うオンライン会議を時々行っただけ。このように大人数がバラバラに準備を進めたのに「スムーズ」且つ「芯が一本通った」準備と運営ができました。
それは目的を明確にしたことで「自由なのに迷いがない」チームができ自由で和やかな雰囲気の中で各々準備が進められたこと、そして目的を共有したことで「選択にぶれがない」状態になり各自が「信州を味わいつくしていただく」ために自分ができることを自発的に準備したことにより、距離や時間の壁を越えて私や土橋校長が想定した以上の素晴らしくスペシャルな運営につながったと思いました。
目的を共有しておくことで、いわゆるその集団の中での「声の大きい人」「力のある人」の声だけが優先されてしまうということがなくなります。だれもがその目的を達成することを目指すことで、自由だけれども想いと責任のある言動になっていきます。皆さんの職場をはじめとした人が集まるコミュニティでの共通の目的はどんなことでしょうか?それを言葉にできているでしょうか?
【各自の個性を大切にする】
コーチングアカデミーでは「個性」を「その人がいい人生かどうかを左右するくらい大切なもの・こと」と定義しています。「個性とは何かを理解し、それを活かすためにどうするか」だけで3時間の授業が2回組み込まれているくらい重要で、その人やその人と出会う人たちがいい人生かどうかを左右するくらい大切なテーマです。そんな「個性」について、ここでものすごく簡単に表現すると【人は感情が動いている時にその裏では「その人自身が大切にしたいことを大切されたと感じた=嬉しい」「その人自身が大切にしたいことを傷つけられたと感じた=悲しい」などと感じている。つまりプラスでもマイナスでも感情が動くときには、その裏にはその人が日々大切にしたいもの・ことがあり、それを大切にする選択を重ねることでプラスの感情を味わい続け、いい人生だったと感じることができる】ということです。
全国大会の準備と運営の話しに戻ります。運営していく中で「各自の個性を大切にする」ことを重要視したことで何が起きたかというと、もともと一匹狼タイプだった私自身が「人に安心して仕事を任せることができる」ようなり、その結果「自分の想像をはるかに超える成果を得ることができた」と身をもって体験できた、大きな大きな成功体験となりました。これは、全国大会終了後に土橋校長と二人で振り返りをした時にも「私達だけではとてもあんなすばらしい会はできなかったね。盛り上げ隊みんながそれぞれに考え動いたおかげで、私達の想像をはるかに超えるクオリティと成果になったね。」と、お互い心から伝えあった大会となりました。
少なくともコーチングを学ぶ前の私であれば「全ての準備に目を通し、全ての項目にかかわり、当日は楽しむことよりも【私が思った通りにきちんと運営する】ことに注力しすぎてキリキリし、思い通りにならないとイライラし、周りの人にもその緊張感が伝わり、私自身は楽しむどころか疲弊してしまう」を当たり前にしていたと思います。
しかし、コーチングアカデミーで学び実践を積み8年余りたった今回は、そのあたりは大きく異なりました。まず私の中に「人は一人ひとり個性が違う」ということがしっかり腹落ちすることで、自分が大切にしたいことは大切にしつつ相手が大切にしたいことも大切にする運営はどうすればできるのかを考え、自分の感情が動くたび(とくにマイナスの感情=イライラとか悲しいとか湧き上がるたび)それと向かい合いました。時には、そのイライラを感じた相手と直接「私はこういう個性を持っているのでこうしてほしいと考えていたが、あなたのこういう言動でそれが傷ついた感じがし、悲しかった。」ことを冷静に伝えるとともに、「あなたの個性も大切にしつつ私の個性も大切にする方法を見つけたいから、一緒にその方法を考えてほしい」とお願いし、お互い考えベストな方法を選択することができました。
その結果、私の中で以前はよく起きていた
というイライラもかなり少なくなりました。
また相手も
とびくびくしたりせずに、思う存分その人の意思決定のもと、才能を発揮できるようになったと感じました。
そして、これは一人の相手に限らず、誰と話をしていても自分の感情がプラスやマイナスに動くたびに「あ~これは個性ね、私は何を大切にしたのかな」と考えたり、相手が怒ったり喜んだりしている時も「あ~感情が動いているなぁ~この人の個性は何だろう」とその感情の裏にある大切にしたいものが何かに焦点を当てるようにしたことで、より相手と仲良く気持ちよく準備を進めることができるようになりました。
さらには「この人がこんなに嬉しそうに夢中になれるものは、ぜひお任せしよう」と自然と思え、相手に任せるということがとても楽にできるようなっていることに気がつきました。その結果、私自身も自分が本来やるべきことに注力でき、イベント自体を(運営中心メンバーなのに)参加者目線でも楽しめるという今までにない体験をすることができました。そして人が夢中になれることで生み出されるアイディアや行動はすごくクオリティが高いことに気づき、そのおもてなしの一つ一つを心から楽しませていただき、わたしの中では感動の嵐が一日中吹いていました。
このように今回のICA国際コーチ協会全国大会は「信頼して人に任せるができると自分も相手も他の人もHAPPY!」を心の底から実感できる、大きな大きなわたしの成功体験につながりました。
活かせる「学び」・かけがえのない「経験」を
コーチングアカデミーでも特に大切なスキルといわれる「目的だし」「個性だし」が、この夏のイベントの準備運営の中でも本当に大きな役割を果たしているなと感じた2018年の夏。私の中でも、かけがえのない経験をたくさん積むことができ、たくさんの笑顔の想い出をいっぱい見ることができた「ICA国際コーチ協会全国大会in信州」は、こうして大盛況のうちに大成功で幕を下ろしました。2019年は愛知県、2020年は東京(オリンピックの年ですね)、そして2021年は再び信州でこの全国大会が行われます。その時にどんな仲間と集えるのか、今からワクワクがとまらない。こんな素晴らしい仲間に恵まれ、その仲間たちと自分が自分の人生の主人公になるための「マスターコーチング」を学ぶことができるコーチングアカデミーっていいなぁと、改めて感じる平成最後の夏でした。
ここで白状しますが・・・私が全国大会準備当初にイライラを感じた相手は土橋校長です。大会終了後に「わたし達、コーチング学んでて本当によかったね!」と心から笑いあいました。大切な仲間と大切なものを作ろうとするからぶつかることもある、だけど大切なものが分かるから、前よりもっと関係が深まり、きずなが作れますね!