目標の立て方、日々のかかわり方を変えることで人の成長やできるという自分自身のイメージを高めることができます。

「できる気がしてきました!」と言わせる関わり方

コーチングを人材育成に活かすには様々な方法があります。

  • 例えば「私なんかが、僕なんかが」が口癖のよく言えば奥ゆかしい、見る人によっては消極的でせっかくのチャンスを逃している後輩や部下はいませんか?
  • Aさんは入社数年目で私と一緒に同じプロジェクトで関わってくれました。部下といよりは共に働く後輩です。Aさんは真面目で礼儀正しく、日々のコミュニケーションはとても円滑な人材でした。ただ、ひとたびこちらから新しいことや少しチャレンジの課題をお願いしようと思うと「いや、ちょっと」とか、「まだ、僕には早いです、先輩お願いします。」といった感じで遠慮して、積極的に取り組むことから逃げてしまいます。
    私の感覚ではその仕事をする力は十分あると思っているのですが、なかなか、自分が責任をもってやるとか、新しいこと率先するということができないみたいです。
    簡単に言うと自信が持てない。

    大丈夫だよ、頑張ろうよ、この時の彼にはこの言葉は響いてない様でした。そこで、仕事の中で朝と夕方のコミュニケーションを変えてみました。
    やることの大きな枠組みはこれまで通りこちらで、考え朝仕事を始める前に「この仕事できたら、Aさんにとってどんな良いことがある?」「何ができる様になると思う?」「それができるとどんな良い事がある?」夕方には「今日1日やってみて新しくできる様になったことってどんなこと?」「次はどんなことができるようになりたい?」といった問いを加えました。初めはなかなか答えられませんでした。自信が持てない人は「できる」というイメージを持ったり言葉にすることが苦手や怖いと感じたりする人が多いのです。そこで、さらに、「どんなちいさなことでも良いよ?新しいことばかり考えないで、今までより、質が良いとか、早くできるとかを具体的な数値にしてみて考えてみよう。」

    こんなことをしばらくくり返しました。次第に自分から今日どんなことができるようになりたいか目標を言えたり、夕方にはこんなことができるようになりましたと、嬉しそうに教えてくれたりするようになりました。

    仕事の成果は言わずもがなですね。

    そんなある日、Aさんに言われた言葉、私にとってはとっても嬉しい宝物です。「先輩、先輩と仕事したおかげで、何だか仕事できるような気がしてきました!」

    どんなことができるようになりたい?それができたらどんな良いことがある?私たちは行動をしていますから、行動をする前よりした後の方ができることは必ず増えています。ただ、その変化を当たり前で成長と気づけないと力はついているのに、できると思える力が追いついていきません。コーチングのチカラをつかって、細かく目標やそのメリットを考えてもらうこと、またできたことを質問して聞いていくこと、日常の仕事に少し加えることでできる効果的な人材育成です。コーチングをつかって接する人が粘り強く、小さな変化を興味深く関心を持って相手と接していくことも重要です。

    この記事を書いたインストラクター

    福盛二郎(インストラクター紹介ページへ)