鍛えよう!心の筋力!

「目標を持ちましょうとか、目標はあった方が良いとか言うけれど、やっぱり目標があるとやらなきゃいけないことが増えて大変だし、苦しくなったりするから、目標とか持ちたくないんですよね・・・」
目標をもって取り組みたいけれど、なかなか目標が作れない人、目標に向かって行動を続けられない人から時折こんな心の声が漏れてくるような気がしています。
 
スポーツのコーチでも、選手のやる気を引き出せる目標設定をしたりするのと同じく、コーチングのコーチは、相手の可能性を引き出すために、「目標」を活用します。しかし、多くの方が冒頭のように、「目標はあった方が良いと思うけれど、でもなぁ・・・」と感じている人が少なくありません。もちろん、効果的な目標の立て方なども、コーチングアカデミーで学ぶのですが、今回は「心の筋力(単元:実践1より)」について私(森田真佐男:松本校校長)の過去のエピソードも思い起こしながらお伝えしたいと思います。コーチングアカデミーのコースはこちら
 

心にもある筋力!

「身体に筋力があるように、心にも筋力がある」という話です。身体の筋力、例えば腕の筋肉がついていると、重たい荷物が持てるようになります。それと同じように、心の筋力がついていたり、強くなっていると、より重たい荷物(目標や責任など)が持つことができるようになります。どれだけの目標や責任を持てるかは、この心の筋力に関係するとも言えます。心の筋力とは、心の力のこと。例えば、

  • 「思いやる力」
  • 「忍耐力」
  • 「寛容力」
  • 「精神力」
  • 「集中力」
  • などを指します。
     
    このような力を持っているかいないかで、日常や仕事、子育て、ひいてはその人の人生も変わっていきます。人生が変わるのであれば、その力を鍛えられたらと思う訳ですが、一体どうやって鍛えるのでしょうか?

    挑戦するという人生のトレーニング

    心の筋力の話をするとき、自身の過去のことを思い出します。

    それは、15年以上前のこと。「会社員ではなく、独立開業したい!」と夫婦で思いたち、とある資格を取得しようと勉強していた時期がありました。私が30歳前後のことです。合格を目指して頑張って勉強していたのですが、あえなく不合格。年に1度しかない試験にもかかわらず、1年後には2度目の不合格が待っていました。
    失意の中、今までとは違う土地で心機一転、イチからやりなおそうと思いたった神奈川県出身の31歳の私は、住んでいた川崎を後にして、高速バスに揺られて長野の地に降り立ちました。長野を選んだのは、妻の実家があり、何度も訪れていたからです。妻の地元とはいえ、知らない土地に来て、30過ぎて、これといった知識・経験・技能も持ち合わせていない私の就職活動は難航。ある時の面接では、担当の方から「夜逃げでもしてきたんじゃないの??」と言われたりもしました。

    そんな中、私の中でふつふつと湧いてきた感情がありました。

    「やはり独立開業しかない」

    資格は変わったものの、自分にとっては難関資格の社会保険労務士。この試験も、年に1回しかなく、ここ10年間の合格率は、2.6~9.3%というものです。川崎にいたときは、自分だけが勉強していましたが、この時は妻も一緒に同じ試験を目指しました。
    「あれ、もうこんな時間?ご飯食べてないね」“寝食忘れて”という言葉も当てはまるくらい勉強に打ちこみました。それこそ、過去の他の資格の不合格が自分を後押ししてくれました。「今度こそは!」と思えたのです。そして、運よく合格することができ、晴れて開業しました。
     
    でも、結局合格したとしても、それだけで幸せになれるわけでもなく、そのあとに開業するという大きな目標が生まれました。さらにコーチングと出合い、東京や名古屋で学び、コーチングアカデミーを長野で開校したいという大きな目標も生まれ、それを達成させることができました。つまり、どんどん目標を持つことが、普通になり、大きな目標に向かえるようになりました。つまり、目標を持ってチャレンジすることで、心の筋力を鍛えることができたのです。

    ラクをとるか充実をとるか

    自分にとって少し大変な目標を持ち行動すると、心の筋力が鍛えられます。私たちは、ともすると重たくなることから逃げたくなりがちです。楽な方、楽な方に逃げたくなります。ただ、私自身、振り返ってみて、良い人生だった、充実した人生だったと思うためには、重たくなることも必要であり、重たくなることと、やりがいや充実はセットとも言えます。このように考えられるようになったことは私の日常にとても役に立っています。特に今の私には、子育てに。

  • 「子育ては忍耐力試験である」
  • コーチングアカデミーの創始者である理事長が言っていた言葉です。今、二児の父親になった私はその言葉の意味を存分に味わっています。子育てには忍耐力・寛容力が不可欠です。大人の目から見て理解不能である子どもたちへの対応力は、日々心の筋力を鍛える必要があるという意識から今も磨かれていっています。私も日々奮闘中なのです。

    身の回りに起こる様々なことと向き合う時「大変だったからこそ、得られた大事な感情がある。」だから、大変だとしたらきっと後になって、あの時頑張っていて良かったなぁと思える未来の自分がいると思っています。
     
    「ラクだけど充実していない人生」と「大変だけど充実している人生」
    あなたはどちらを選びたいですか?

    この記事を書いたインストラクター

    森田真佐男(インストラクター紹介ページへ)