なりたい自分になる。自分の人生の主人公になる。 そして、 大切な人の人生の味方になる。
コーチングのチカラ

「難しい」を「楽しむ」気持ちで。

仕事で研修や学校の授業を担当させていただくことがありますが、最近担当の方から「うちの社員(学生)は『難しい』ことを聞くと聞くのを辞めちゃうんですよね、寝ちゃったりとか・・・なので工夫してもらえますか?」
というリクエストをいただくことがあります。とても考えさせられるテーマです。今回はこの「難しい」についてコラムを書いてみました。

伝える側と理解する側

『伝える側』と、『理解する側』という立場によってこの「難しい」に関する向き合い方は違うと考えています。例えば私たちコーチングアカデミーのインストラクターのように伝える役割を持っている人間が「難しい」と向き合うにはどうしたらよいでしょうか?自分たちが学んできたり、経験してきたりしたことを短い時間や文章などにまとめるので、理解していただく側とは前提となる知識や経験が違います。誤解しないでほしいのは伝える側が全てにおいて経験豊かということではなく伝える側の伝えたいことその1点に関して、理解していただく側より少しだけ先を歩いている可能性があるということです。伝える側になる際は、そのことをまず常に念頭において謙虚でいる必要があります。
「ちょっと先を歩いているだけ」と。

そのうえで、伝える側になった役割として自分が身に着けてきた知識や経験を伝える工夫と努力が必要になります。この「伝える側」は好むと好まざると誰しも伝える側の立場になることがあります。例えば、職場の引継ぎや人材育成、時にはプレゼンターとして前に立つことも。そんな時皆さんはどんな対応をしていますか?

一方で『理解する側』はどうでしょう?こちらも全ての人が時と場合によって理解する側になりますよね。私たちは日常で様々なことを見聞きして、感じて理解していきます。コーチングアカデミーの授業では「どんな人からも私たちは学べる」と伝えています。自分や相手の何気ない行動や会話からも、小説や、絵画、写真、マンガやお笑い番組、歌、ニュース、セミナーや講演会でも私たちはそこから何かを必ず学べると信じます。理解する側は五感に飛び込んできた情報を、それぞれが受け取り理解して、経験や学びに変えていきます。聞くことをしないこともできますし、聞くことで知識や知恵にすることもできます。
あなた次第です。

まとめると『伝える側』は伝えるための工夫と努力が必要で、『理解する側』はすべてから学べるという姿勢が必要です。

難しいは悪いこと?

さて、冒頭の担当の方からリクエスト「難しいことを聞くと聞くのを辞めちゃう」に対して、私が伝える側として気を付けていることです。

「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」

この言葉は井上ひさしさんの言葉です。小説家・劇作家で有名な方です。
研修やセミナーのテーマに限らず、仕事においても難しいことからは避けては通れません。それを聞いていただく方や、仲間に伝える際にはこの言葉がポイントだと思っています。特に、はじめの「むずかしいことをやさしく」だけに終わらせないように気を付けています。やさしく、つまり簡単にするということは、いつも悩みます。難しいことを簡単にするといいう事はいろんな方法で実現できます。

  • わかりやすい例えを増やす
  • 専門用語の前提まで丁寧に伝える
  • 専門用語を減らして伝える
  • 難しい部分を削る・抽象化する
  • など。

    他にもありますが、特に後ろの二つ「専門用語を減らして伝える」「難しい部分を削る」に関しては注意しています。この二つは「難しい」を「簡単にする」ということで情報を削り取ってしまう伝え方です。わかりやすくはなりますが、抽象的になったり、表面をなぞるような形で深みがなくなります。とはいえ、相手に伝えさせていただく時間は有限ですので、限られた時間ですべてを丁寧に話しきることは難しいですし、すべての人にわかりやすい例をというのも限界があります。そういった場合セミナーや講演会の中でテーマのすべてを伝えきることはできませんので削ったり、抽象的に話をしたりすることはしますが、その場合「やさしいことをふかく」の想いに基づき、考えてもらう時間・自分や仲間と向き合ってもらう時間を必ず作るようにしています。

  • 「身の回りで、最近こんな経験ありませんでした?
  • 「このことが分かるとあなたにとってどんなお得なことがありますか?」
  • みたいな質問をしてペンを走らせてもらいます。

    伝える側は、難しいことをとりあえず何でもかんでも簡単にはできない、簡単にしたということはどこかで情報が欠けたり、話のつじつまが合わないことが出てきたりするかもしれないと考えておくことが重要です。そのうえで、やさしく(簡単に)伝え、やさしく伝えたことに深みを持たせる工夫を参加者全員で作っていくことを大切にしていくことが必要だと思っています。

    理解する側はというと、難しい⇒「無理・できない」⇒「私には関係ない」⇒「寝る・他のことをする」という行動にならないようにしてほしいなと思います。もちろん、伝える側の上のような配慮は大切ですが、難しいことは難しいのだと理解して、その難しさを乗り越えたなら学びや成長になると考えてほしいなと思います。伝える側のすべての人がやさしく、そしてふかくとしてくれればいいのですが、そんなことはありません。それに慣れてしまって今の自分にわかりやす情報だけを集めるようになることのほうが怖いことだと思います。難しいと感じた場合は、どこまでわかったのかを考えてみましょう。難しいは、すべてわからなかったではないはずです。「ここまでは理解できた。その先は分からなかった。」と理解している段階を細かくしてあげることで次は何を身に着けようということが見えてくるかと思います。

    より簡単なほうへ簡単なほうへという流れは学びの質をさげてしまいます。入り口は簡単なもので、やがて少し深いところ難しいところまでと進んでいこうと考えてほしいのです。

    例えば、少し前にドラッガーのマネジメント論がマンガ調でだされたかと思います。これはこれで面白いですし、学びになります。そこからが大切かなと思います。面白かったからより深く理解してみるために原本を読んでみようとか、特に印象に残った部分を自分事に置き換えてみようとか、理解する側が吸収する姿勢を簡単なところで止めないことが重要だと考えています。

    理解する側は、難しいで投げ出さず成長につなげること、簡単なところから入るなら次にもう一歩深くまで入り込むことが大切です。難しいがわかったり、できるようになったりするとそれは達成感となり、人生の満足度を高めてくれます。

    できなかった、わからなかったことができた・わかったときの喜びを思い出してみましょう。

    難しいを面白がろう!

    難しいことに出くわしたとき、伝える側は

  • 「どうやって伝えたら、伝わるだろう、この例えや言い回しなら楽しんでくれるかな?」
  • と考えてみてはどうでしょうか?
    理解する側は

  • 「これが分かったら、私の日常にどんないことがあるだろう?」
  • 「この人は、どんな気持ちで今この話をしているのだろう?どうしてこの分野の専門家になっただろう?」
  • と内容を通して人(自分や相手)に向けた問いを立ててみてはいかがでしょうか?

    大切なことは難しいことと向き合ったとき面白がってほしいのです。

  • 「ちょっと聞いて、読んでみたけどわからなかった、それは何でだろう?」
  • 「この難しいことが相手に伝わったらどんないいことがあるだろう?」
  • 「これが分かったら何がオトクなのだろう?」
  • 「これってこういうことなのかな?」
  • 面白がって難しいことと向き合ってみませんか?とはいえ、入り口は簡単でも構いません。かといって難しいことは悪いことではありません。難しいことが分かるようになった時、人は成長し次の視点が必ず生まれてきます。あなたの目の前にある難しいを楽しんでもらえたら幸いです。

    この記事を書いたインストラクター

    福盛 二郎(インストラクター紹介ページへ)

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